クネクネを捕まえてから砂賀マコの人生は少し変わった。
「え、、クネクネを捕まえたのか?」
庫太朗の目が明らかに潤ってその日から態度が変わった。
クネクネ “らしき” ものを捕まえた日。
そのまま自転車で自宅に寄ってトミ子さんに見せる。
弟のお嫁さんのトミ子さんは義妹であるが10才年上だった。
全体的におっとりしている砂賀家に来て、
余計に際立つシャープな身のこなしと、
明るいお人柄で一族に気に入られ、
あっという間に確固たる “居場所” を確保した。
お姉ちゃんの欲しかった砂賀マコはことさら彼女になついていた。
雑学にも長けており、
砂賀マコは何かっていうとトミ子さん、トミ子さーんと慕っていた。
早速、家に帰り簡単に庫太朗の夕飯だけ用意するとパソコンに向かった。
クネクネで検索。
99万3千件のサイトにヒットした。
ざっと見るのに7時間かかり、
自分が捕まえたものが世間を騒がすクネクネではない事が判明した。
砂賀マコは目の前のスチールのクッキー缶を見た。
クネクネは取り急ぎヨックモックの缶に入れてフタをしてある。
とり急いで缶から出され散らかる小袋に手を伸ばし食べた。
何も考えずにさくさくと6つ食べたところで、
無性にコーヒーが飲みたくなったので、カラを握り台所に立った。
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