らと坂本龍一の自伝を読んでいる。。教授は中2でドビュッシーと出会うと「なんだこれは」と興奮したそうだ。。以来『ドビュッシー』という単語が頭の隅に引っかかっていた。。。。先週末のTSUTAYA東池袋店。。流し見ていた監督別の棚で岩井俊二に呼ばれた。。手に取ってタイトルとジャケットにすいと引かれて迷いながら借りたDVDを観終わった。。洋画モードだったのになぜ借りたのか。。ドビュッとシた運命をコレを書きながらまだ感じている。。。。
『リリィ•シュシュのすべて』
中学生達の青い物語は繊細が美しい悲劇。。喉の奥がひりひりとする丁寧なミゼラブル。。逃れられない不安と閉塞が画面をひっきりなしに揺らしていた。。。。夏休みが終わり突如世界が灰色になった時、懸命なコドモ達に救いはない。。ラスト迄1時間15分の灰色の世界で心を閉ざした蓮見雄一(市原隼人)の感情が2度決壊する。。彼が学ランの袖で涙を何度も拭い嗚咽がもれた時、、私の胸はきうと絞められたし。。彼が信者の洪水で神を叫んだ時、、私の胸はすうと短く安堵した。。。。アラベスク第1番と放課後のやわらかい光が充満する音楽室。。灰色の世界から生き残った2人は最後にそこで再会する。。終わる世界の静けさと始まる世界の美しさの合わさったやさしい場所。。そこだけが懸命なコドモ達にとっての一瞬のリアル。。。。「救い」のないこの物語の終わらせ方が好きです。。。。秀逸岩井俊二。。「救い」なんていつだってあるべき所にありゃしない。。
14歳でドビュッシーを知った坂本龍一と蓮見雄一。。偶然の一致に不意に遭遇する「運命」をほくそ笑みながら、、私の中で永らく君臨している chopin 様を差し置いてどうやらしばらくは debussy がもてはやる。。それだけが始まったばかりのこの春の私の最初のリアル。
P.S. 間もなくの新しい年度。
「再開いたします」
2ndシーズンもどうかご贔屓に。。 m(_ _)m
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