「まもなくセカイのオワリです」
そうですかとこたえてみるとため息が漏れた。
曇り空に水平線が曖昧である。
自然と涙が頬を伝った。
泣きを意識してみると涙が止めどない。
ひとしきり泣いていた。
ひっくひっくが落ち着いてから少し眠った気がする。
膝を抱えた体育座りの姿勢のままで首だけ突っ伏していたので顔や胸や腹が蒸れていた。
腕を解いて足を伸ばす。
顔をあげながらゆっくりと身体を開いていった。
眩しいと感じたがよくよく見ると空は相変わらずである。
灰雲が視界の限りの上空を覆っていた。
海はどうか、、海も同じである。
やはり寸分違わぬ景でそこにあった。
大人しく水をよせては半分砂に染みこませると残りはすうとかえり大海にとけて行く。
開かれた内側の蒸れを潮風が冷やしていった。
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