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今日も地球がまわるからワタシはぐるぐる夢をみる、、 ふわふわ浮かんだ妄想を短編小説に込めました、、ユメミルアナタへ愛を込めて☆             
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「ほんっとに誰もいないですね」
私のその質問のようなつぶやきを背中で聞きながら巡査は奥に下がって行った。
いきなり彼に出迎えらる。
この春の人事異動でこの町にやってきた犬のお巡りさんだった。
「ぇえ」
巡査は盆に茶をのせて戻って来た。
どうぞ、とアズキ色の丸盆を器用に私にさし出す。
どうも、と私が白磁の茶碗をそっと持ち上げると何せゴールデンウィークですからと屈託なく続けて言った。


「ぁあ、ソラもアオいよ、同じ同じ」
空は曇まっている。
ウソツキは高速で流れてゆく白い雲を仰ぎながら、
せめてむなしさが伝わらぬようにと携帯電話を左手に持ち替えた。

「そう それでさつきって読むのよ」そろそろ切りたいなと思っていた。
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Edit by : Tobio忍者ブログ│[PR]