と蒸した夏の深夜に「スクラップヘブン」を観た。。この映画10文字にせよと問われたら「加瀬亮のひと夏の冒険」とする。。。。冒頭から(バスジャックが起こるまで)画面の光の具合が最高にカッコイイと思った。。事件(バスジャック)から3ヶ月後。。堅気な粕谷シンゴ(加瀬亮)は病み(闇)を背負った葛井テツ(オダギリジョー)と再会する。。そして羽目が外れて物語は転がりだした。。。。2人の再会までが魅せられた映画だった。。そこから先に陶酔のチャンスは訪れずもやもやと映画は終る。。。。加瀬亮の設定にかつて観た「ロックンロールミシン」を思う。。真夏に蒸した映画の中でりょうという女優のヒンヤりとした存在感が見事にバランスをとっていた割と好きな映画である。。。。「スクラップ〜」のテーマは“想像力”。。ライティングと編集に魅せられてタイトルと音楽は好みではない。。。。クライマックスが近づき事件(バスジャック)以来初めて3人(加瀬、オダ+栗山千明)がシーンに同居した時「コインロッカー・ベイビーズ(村上龍)」のラストがよぎり期待は急膨張し。。すぐにしぼんだ。。。。「ロックンロールミシン」同様にひと夏の冒険を終えた加瀬亮はかつての現実に還る。。激変している元の世界の入口で粕谷シンゴは死に切らなかった。。彼の冒険の後始末の事を考えたら。。当然「もやもや」など解消せぬまま観終わった。。。。観る者にも“想像力”を要求したのだとしたら。。そんなミッドナイトムービーにはこの4文字。。「ダチュラ」。
( “柄本明” 恐怖症である。。画面に登場すると固唾を飲まされてビクビクと集中力がアップする。。掛け合う俳優の本気度が増してシーンの格調がどんどん上がる。。そんな気がして私はビクビクと高ぶってくる。。クライマックスへの道程で加瀬亮をボコボコにした。。恐いよぉと無言で叫びながらもその時だけは。。心が離れてしまった物語にしっかりと首をつっこんでいた。。すごい役者だ)
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